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前立腺がんは早期発見・早期治療が大切です。前立腺がんの原因、症状、検査、治療を知っておきましょう!

前立腺がんの手術とは


 前立腺がんの根治が期待できる最も有効な手段は、がん組織およびがんが疑われる部位をすべて摘出する事です。つまり、前立腺をすべて摘出することになりますが、この前立腺全摘手術はすべての患者が受けられるわけではありません。前立腺の摘出手術は、病期がBまでの「がんが前立腺内にとどまっている状態」の患者に限られます。

 また、がんを摘出したつもりでも手術後に再発する事もあり、術後5年の再発率は6〜26%となっています。手術には後遺症を伴う事があるため、手術を受ける際には医師から十分に説明を受けるようにしましょう。前立腺がん手術の基本は開腹による前立腺全摘手術ですが、最近では腹腔鏡を使った前立腺全摘手術が行われるようになっています。


前立腺全摘手術

 前立腺がんの発見が早期であり、がんが前立腺にとどまっている場合には開腹による前立腺全摘手術が行われます。開腹といっても腹膜にメスを入れるわけではなく、恥骨上部からメスを入れる恥骨後式と、精巣と肛門の間からメスを入れる会陰式の二通りがあります。
 恥骨後式ではおへその下辺りからメスを入れ、恥骨と膀胱の間から前立腺を摘出します。また、必要に応じて精嚢や精管肥大部、がんの転移の可能性があるリンパ節なども切除します。手術後は膀胱にカテーテルを挿入し、異常がなければ1〜2週間程度でカテーテルは抜かれます。

 この手術の後遺症として勃起障害が起こる可能性があります。これは前立腺の周辺に勃起に関わる神経があるため、手術の際に神経が傷ついて起こるものです。また、手術の際に尿道括約筋が傷つくと尿失禁が起こるようになります。これらのリスクがあることも手術前に医師から説明を受けるようにしましょう。最近では手術法が進歩しているため、こうした後遺症のリスクは減ってきています。


腹腔鏡下前立腺全摘手術

 腹腔鏡下手術とは腹腔鏡と呼ばれる内視鏡で行う手術の事で、お腹を大きく切らず腹部に小さな穴を開けて手術を行うため、患者の負担が少なくてすむ手術です。最近ではテレビなどでも紹介されるようになってきました。

 手術の際には腹腔鏡を入れるためにお腹を2〜4cm切るほか、手術器具を入れる小さな穴も3〜4ヶ所あけます。従来の開腹手術に比べて出血が少なく、手術後の回復も早いためにメリットの多い手術ですが、早期の前立腺がんでしか行えません。また、医師に熟練した技術と経験が求められるため、腹腔鏡下手術を行える施設も限られているのが現状です。


経尿道的前立腺切除術

 前立腺がんの手術といえば、根治を目指した前立腺の全摘手術が代表的ですが、がんがかなり進行して手術が行えない場合には患者のQOL(生活の質)を向上させるために前立腺の一部を切除する経尿道的前立腺切除術が行われます。

 がんが進行して前立腺が大きくなると、尿道を圧迫して排尿障害が起こるようになります。ひどくなると尿道が塞がれて、排尿が行えなくなります。そのため、尿道から内視鏡を挿入して尿道を圧迫している前立腺を取り除き、尿がスムーズに出るようにします。