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前立腺がんは早期発見・早期治療が大切です。前立腺がんの原因、症状、検査、治療を知っておきましょう!

前立腺がんの検査(問診・尿検査)


医師による問診

 前立腺の検査を行う前に、医師による問診が行われます。問診では検査では知ることのできない患者の病歴や自覚症状、排尿障害の有無や程度、現在治療中の病気の有無などを聞き、病状を判断するためのデータとしてカルテに記録します。特に既往歴や病状は必ず聞かれるので、あらかじめメモ紙に箇条書きにするなどして準備しておくとよいでしょう。一般的に問診で聞かれる質問項目には以下のものがあります。

≪症状≫
 尿が膀胱にたまっている時に感じる症状と、排尿時に感じる症状、日常生活の中で感じる自覚症状などを確認します。

≪既往歴≫
 これまでにどのような病気をしてきたか、現在治療中の病気があるかなどを確認します。糖尿病や腎臓病でも泌尿器に症状が出ることがあります。

≪年齢・家族歴≫
 前立腺の病気は50歳以上の人に多く発症するため、年齢の確認は最も基本となる確認事項です。また、前立腺がんは同じ家系や家族で発生しやすいこともあるため、家族がどのような病気をしてきたか聞かれることもあります。

≪使用薬≫
 排尿機能を低下させる薬を使用していないか確認します。まれに薬の副作用で排尿障害が起こることがあるからです。

≪排尿状態≫
 排尿がスムーズに行えているか、排尿時に痛みはないか、残尿感はないかなどを確認します。排尿障害の程度はI-PSS(国際前立腺症状スコア)をつける事で評価します。これはこの1ヶ月程度の排尿の状態を点数化し、その合計点数によって排尿障害の状態を把握し、その後の治療選択に活かされます。


≪排尿障害のチェック表(国際前立腺症状スコア)≫
 以下の設問に回答し、それぞれの点数を合計します。

質問 なし 5回に1回未満 2回に1回未満 2回に1回くらい 2回に1回以上 いつも
排尿後にまだ尿が残っている感じはしますか? 0 1 2 3 4 5
排尿後の2時間以内にまたトイレに行きましたか? 0 1 2 3 4 5
排尿中に尿が途切れてしまうことがありましたか? 0 1 2 3 4 5
排尿を我慢するのがつらいことがありましたか? 0 1 2 3 4 5
排尿の勢いが弱いことがありましたか? 0 1 2 3 4 5
排尿する際にいきむ必要がありましたか? 0 1 2 3 4 5
就寝してから朝起きるまでに何回排尿に行きましたか? 0回
0
1回
1
2回
2
3回
3
4回
4
5回以上
5

≪合計点の結果≫ ※以下は前立腺がんの重症度を表すものではありません
 0〜7点:軽症
 8〜19点:中等症
 20点以上:重症


尿検査

 尿検査とは、尿中に含まれている組織や成分、尿の濁り、色調などを調べる検査で、腎臓から尿道にいたる尿路の疾患などを知ることができます。尿検査は健康診断で必ず行われている検査ですので、ほとんどの人が経験している検査と言えます。検査では排尿後の中間尿を採取し、まずは色調や濁りを調べます。

 次に尿中に赤血球や白血球、細菌などの存在を顕微鏡で確認するほか、尿中の尿タンパク、尿糖、円柱細胞、結晶成分などを調べます。円柱細胞とは臓器などを構成している円柱形の細胞で、炎症を起こすとその部分の細胞組織が壊れて円柱細胞が尿中に流出するため、円柱細胞の形状を調べるとどの部位で炎症が起こっているか特定する事ができます。

 尿は体内の老廃物などを排泄しているものなので、尿に含まれる成分はその人の食事や生活に左右されます。そのため、検査日の前日や当日に暴飲・暴食しないなどの注意が必要です。特に、担当医から尿検査についての注意事項があった場合は、正確な検査結果を得るためにもよく守ってください。